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彼女の手首を蝕む
沢山の赤い糸
彼女も何処かに縛られているのだ、きっと。
「そうやって
下らない毎日の中に
どれ程の死体を造って
踏みつけているのか」
憂いを帯た彼女の横顔は
箒星の様にラインを引いた
「それでも、」
ふと、
口元を言葉がついた。
「自分を認めて
生きなきゃいけないらしい。
なんていうのかな、
やっぱり自分のことばかり考えると
真実って見落としちゃうよね」
並べられた言葉に彼女は酷く狼媒した。
「そんなに、
でも、だって、」
「きみはここにいるよ
ぼくはしってる。」
震えるからだを、
傷付いた羽を、
やさしく
やさしく
抱いた。
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