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確かに園の中にも霊感のある子が何人かいる。同じ物が見えたり、それは違う形の時もあるけれど、存在しているという位置が一致しているからきっと本当に見えているのだろうと勝手に思っているのだが。園児たちにどう見えるか分からない以上、近付いて欲しくは無かった。
「仕方ないな。じゃあ、園の外から見ることにするよ。注文の多い人間だ」
溜息交じりにそう言われたが、特に反論もされずに受け入れられた。
「じゃあ、どこに帰るのか知らないけど帰って。オレ、これから風呂入って飯食わなきゃだから」
麦茶のコップも空になった事だし、とそう言うとミズキはさも当たり前のように信じられない事を口走った。
「そうか、好きにしてくれて構わないぞ。どうせお前が死ぬまでは見張らなくちゃいけないしな」
「は!? ここにいるつもりなの!?」
「当たり前だろ。それが僕の仕事なんだから」
何か文句を言おうとしたが、言葉が詰まって出て来なかったし、それよりも面倒だという感情が先に立った。
「あーもう、好きにしてくれ」
そうして晃仁は汗でべたべたして気持ち悪い体をシャワーで洗い流す為に、備え付けのユニットバスに向かう。普段なら全裸のまま着替えを取りに部屋に戻るのだが、ミズキの前で全裸になれるほど羞恥心が無い訳じゃないので、仕方なく着替えを持って行くことにした。
「ああ……心底面倒臭い……」
いつも通りに振る舞えないのがこんなにも面倒だとは思わなかった。
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