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私達が乗っていた車は、スピードの出し過ぎでカーブを曲がれず、崖から転落していた。
運転席のヒロミ君、助手席のサキ、2列目のゴロウ君とトクさんは即死。
私の隣だったミキは先程息を引き取ったらしい。
私だけが奇跡的に生き残った。
警察から事故の知らせを受けたヒデキは、すぐに病院に駆けつけてくれて、遅れて到着した両親と必死で呼びかけてくれていた。
「そう、ミキはさっき亡くなったのね……」
私は感じていたんだ。
あの時、ヒデキに救い出してもらった時、1人だけ手に温もりが残されていたことを。
隣の病室では、ミキの家族が泣きながら、臨終の知らせを聞いていた。
私は、少しだけ動かせる首を窓へ向ける。
窓の外からは、ミキを先頭にサークルの仲間達が、私を恨めしそうに覗き込んでいた。
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