出会い

1/3
1人が本棚に入れています
本棚に追加
/3ページ

出会い

 ある日の黄昏時、一人の男が肩を落として家へと帰ろうとしていた。なぜ肩を落としていかにも落ち込んでいる風なのかというと、ナンパに失敗したのだ。溜まりに溜まった精液を女性へ発射させるという今夜の予定を変更しなければいけないし、ここまで上手くいかないのも珍しかった。男はセックスがしたいなぁと思わず独り言ちするくらい落ち込んでいたのだが、そこへ、向こうから若く妖艶な女性がやってきた。身体のラインを強調させるようなケミカル色のTシャツとジーンズにブーツで、髪は全て後ろにもっていって束ね、サイドは編んでいた。顔はアジアとラテンを掛け合わしたようなエキゾチックな雰囲気を醸し出していた。  その女がなんとなくこちらへ微笑みかけているような気が、男はしないわけでもなかった。  こいつにダメもとで声を掛けてみようかな、男は思い切って声を掛けてみた。「ちょっとお嬢さん」     
/3ページ

最初のコメントを投稿しよう!