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告白
とうとう運命の時が訪れてきました。
最高の記念日になるか、この世の終わりになるのかふたつにひとつ。
心の準備はできていたつもり、けれど時が経つにつれて、やっぱり脚がガクガクして、心臓も速くなり、息も荒くなってきて…回りの音も聞こえなくなってきました。
…来てくれるのでしょうか…
不安不安不安不安不安…もうしにたいくらいの心境です。
初めて会った時からずっと好きな、同じクラスの隆弘くんに告白をするため、放課後の屋上にやってきました。
前もって隆弘くんには手紙を渡しておきました、下駄箱の中ですけど…
読んでないかもしれない、読んだとしても、来てくれないかもしれない、でも 隆弘くんのことが好きだから、いつまでも待っています。
しばらくすると、ドアがキーッと音をたてた。
来てくれたの!…
「 宇野さん? いますか!?」
隆弘くんの声じゃない!?
「 は…はぃ… ここです 」
来てくれたのは、隆弘くんのお友達の坂本君だった。
この時点でもう諦めた私…
少し涙目になりながら、坂本君の話を聞くことにした…
「 隆弘なら これないから… 」
「 そ、そう… 」
せめて、本人の口から聞きたかった…
「 早く、保健室へ行ってあげて! 」
「 え!? どうしたの!? 」
「 隆弘 急に倒れたんだ… 」
「 そッ ! そんな!? 」
「 君の名前と、屋上に行かなくちゃって、うわごとのように言っていた、とにかく 隆弘の所へ!」
「 うん! 」
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