桜の木の下で

1/9
前へ
/9ページ
次へ

桜の木の下で

 丘の上にどっしり構える1本の大きな桜の木の下に向かって歩いている女性がいた。  今日はお日様が元気に世界を照らし、空には雲一つないぽかぽか陽気で絶好の昼寝日和だ。  「今日は天気がいいわね。あの人と一緒に昼寝できたらいいのに。」  そういいながら、彼女は木にもたれかかりそっと目を閉じた。  彼との出会いはこの桜の木の下だった。  私はもともとこの桜の木の下が好きで、昼下がりにここにきて読書をするのが習慣になっていた。  いつも通り私が読書をしていると、彼がやってきた。  彼は新しくこの村にやってきた人で今日からここで暮らすらしい。  「この桜とても大きくて綺麗ですね。」  「そうでしょ。この桜はこの村のシンボルみたいなもので、私もこの桜が大好きなの。」  私のテンションの高さに少しだけ、びっくりしてたみたいだけど  「この桜がとても好きなんですね。」  と彼は笑って返してくれた。  「この場所にはよく居るんですか?」  「ほぼ毎日来てここで本を読んでいるの。」  「じゃあこれからもここに来てもいいですか?」  「もちろん。」  それから彼と一緒に毎日のように桜の木の下で会話していました。     
/9ページ

最初のコメントを投稿しよう!

1人が本棚に入れています
本棚に追加