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「えへへ…………ふぁ………」
「眠いの?」
「…………うん、きょうはおひさまがあったかいから、いつもよりすごくねむい……」
「お昼寝でもしたら? 今日くらいは少し遅くなってもいいから」
「いいの? じゃぁ寝る」
また一つ、大きな欠伸をする。
絵本を読んでいて気づかなかったが、ここ最近どうやら疲れがたまっているらしい。
「そうだ、ちょっと待っていて」
「? うん」
母親は何か思いついたのか、少女の寝室を出た後、少ししてからコップに水を入れて持ってきた。
「前に疲れが取れるって商人さんから譲ってもらったお薬があるから、飲んでみて。次起きた時にとってもすっきりするの」
「本当? 飲む」
そして、渡されたそれをゴクゴクと飲み干した。
「はぁ――――――」
それを見ると同時に母親は大きなため息をつく。
「お母さん?」
「…………何でもないわ」
「そう? 辛くなったら、すぐ言ってね。私お母さんのためにマッサージとか頑張るよ!」
「大丈夫よ、もういいから寝てしまいなさい」
「はーい。…………ふぁ」
眠たさが限界だったのか、少女はそのままベッドに入り、すやすやと寝息を立てて眠った。
「ふぅ、ようやく解放されるわ」
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