第2章

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「ここには、三人の娘さんが住んでいて、他の部屋のお嬢さんと仲良く暮らしていただくためにも、さきに、皆さんを紹介させていただきますね……」 陽菜に優しく見つめてから立ち上がると、キッチンを出て2階に向かって大きな声を上げた。 「京子さん、理沙さん。久美子さん。少し、お時間頂けますか?」 「はーい」 「すぐに行きまーす」 「ちょっと待っててくださいね~」 女の人の声とともに、パタンパタンとドアの音がして、ふわっとカールした長い髪をゆるく束ねたキレイな女性が階段を下りてきた。陽奈より年上に見える。 「お母さん、どうしたの? あ、初めまして……」 そして、陽奈に気付くと軽く会釈した。陽菜も慌てて頭を下げた。
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