【第1話】とあるネクロマンサーへのインタビュー

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【第1話】とあるネクロマンサーへのインタビュー

――あ、お茶まですみません、ありがとうございます。では早速ですが、お名前と年齢を教えてください。  ユニアス・ジャックフォード、二十一歳。 ――あ、一応二十代なんですね。正直もっとお若く見えました。  良く言われる。コンプレックスなんで、そっとしておいてくれ。 ――失礼しました。それでは本題に戻りますが、ネクロマンサーって具体的にはどんなお仕事なんですか。  この世に未練のある死者の声を聴き、秘術で肉体を蘇らせる。その上で死者自身が未練を絶てるよう助力し最終的に成仏させるってのが仕事と言えば仕事かな。要するに、根源は鎮魂であり救済なんだよ。 ――そう聞くと、霊媒師やシャーマンと通ずるものがありますね。  あっちは零体専門だろ。こっちは肉体ありきだからな。本人を代行する必要がなく、自身で解決できることが最大のメリットかな。 ――そうですか、それにしても意外ですね。名前から来るイメージとしては、もっとこう……。  どうぞ、遠慮なく。 ――それでは失礼して。死者を冒涜し、意のままに操る……みたいな。飽くまでイメージですけど。     
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