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燈は第一印象と違わず、面倒見がいい。自分のやりたい思いに一直線でありながらも他人を気遣う優しさ。そんな燈と仲がいいのはユズくん。はじめは小生意気だ、と思いこそしたが心を許しているからの、そして切磋琢磨し合えると思っている、お互いをライバル視しつつも仲間だと思ってくれているからこその距離感で。奏ちゃんはいつまでも、どこまでいっても優しいのかノリがいいのかまったく憎めない。そして純真な思いをもっている。真っ直ぐで至誠な人。それに加え、包容力があるというのか、なんと言えばいいのだろう、奏ちゃんの紡ぐ言葉はいつだって優しいし気遣いで溢れてやまない。ときには強い言葉を言っていても優しさで溢れているし何より説得力がある。先輩こと優亜さんは僕らが「先輩」とはよく言ったもんで、演技が上手く、声域が広く僕らみんなが慕っている。先輩だ、先生だ、なんだと祭り上げても恥ずかしいから止めろと言いつつ「先輩」というあだ名を僕らが尊敬している証と受け取ってくれ、受け止めてくれた。いまでは殆どが優亜さんのことを「先輩」と呼んでいると思う。その四人が僕を温かく迎え入れてくれたことで僕は恐怖心とは程遠く逆に安心することさえも出来た。
このグループのメンバーで一番仲のいい人は誰?と聞かれれば僕は即座に万騎くんと答えるであろう。後述すると言った一人が万騎くんで僕よりも後から入ってきた。僕と考え方が似ていたのかそれとも波長がたまたまあったのか。仲がいいと断言しつつも話しやすいという点以外僕にはわからなかった。よく雑談もするしなんだかんだといいつつ頼りになる万騎くん。
僕らはみんな夢は同じで時々アドバイスや改善点を強く言ったりするときもお互いにはある。それでも僕たちは「声優」という一つの夢を叶えるために今日も藻掻いていく。それが夢に向かう僕ら。名前はまだない。
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