先輩でいられた side 海斗

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『後輩と先輩の関係に戻ろう』 と言われて嬉しかった。 軽蔑されて避けられてた存在から、最初の関係に戻れた。 俺は、咲花にゼミで初めて会った途端に、一目惚れした。 だから流れで付き合ったんじゃなく、俺がそうなるように雰囲気を作って咲花と恋人同士になった。 大学時代に付き合っていた2年間。 俺なりに咲花を大事にしていた。 今も咲花の事を愛してる。 営業職についていた時、精神的にまいってしまって、俺は決してやってはいけない事をやらかしてしまった。 咲花を傷つけてしまった。 でも、また咲花と恋人同士に戻りたい。 終電の時間を気にする咲花に、調子にのった俺は、家にこないかと誘った。 咲花に大島建設に就職してから手がけた建設デザインの図面を咲花に見せたくて。 咲花は俺の手がけた建築デザインの図面を見るのが好きだった。 恋人同士じゃない男の家にはいけないと咲花が言うから、話の流れで、 「じゃ、また恋人同士になる?」 と聞いたら、速攻、『無理』と言われた。 でも、俺が手がけた建築デザインを餌に、誘導して、強引に咲花の手を取り、俺の家に連れて行く事にした。
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