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２）ＯＺの始まり
【松下海斗】
僕は松下海斗、1日の大半を家で費やす。
高校卒業後、進学も就職も叶わなかった23才の引きこもり。
人は1度間違えた道をやり直す事はできるのだろうか？
最近よく考える事があるが、答えは簡単だ。
人は過去をやり直す事はできない。
僕の1日はルーティン作業だ。
朝10：00に起床
夕方までネットゲーム
夕食をもらいに1階に降りる。
スマートフォンをいじっている母を横目に
テーブルの上に用意してある市販の弁当をとり、また2階に上がる。
2階建ての一軒家に母と2人暮らしだが、言葉を交わす事はないのが暗黙のルールだ。
僕と母には見えない壁がある。
いつからか、僕は言葉も母の作る料理も言葉も拒否している。
母は地主の娘であり、母自身も舞台女優として稼いだ資産も多い。
今は舞台を引退し、保険外交員として余暇を過ごしている。
お陰で僕は昔からお金に困ったことはないし、今もその貯えで生きていける。
それが僕の甘えにもつながっている事は事実だ。
金で幸せは買える
真偽はともかく
僕は働かなくても不自由なく暮らせている。。
今日もルーティンをこなす、夕方テーブルの上の弁当をとりにいく。
弁当の上に 僕宛の差出人不明の郵便物 が置いてある。
僕は部屋に持ちかえり、中身を確認した。
見覚えのある写真に インターネットのリンクアドレス が記載されている。
写真のには意味不明の言葉がかかれている。
【ＯＺへようこそ】
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