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 徹は緊張で体はガチガチになっていた。  なぜなら、すぐ隣に御門晴佳がいるからである。  徹はたまたま体が空いていたせいで同じ部署の先輩に、人数合わせだと連れ出された。  わけもわからず連れていかれたのは街中の小洒落た居酒屋で、どうやら俗にいう合コンらしいとわかったのは、男女の比率が半々だったからである。そしてその中でも目を引いたのは、営業部のイケメン課長、御門だった。  御門は周囲の着飾った女性よりも綺麗で、シュッとした顔立ちに目を奪われた徹は、なぜ男たちがみな胸が豊満というだけで女性に夢中になれるのかがわからなかった。  そうはいうが、徹は特にゲイというわけではない。ただ過去に付き合ったのは異性ばかりだというだけで、では男が生理的にもダメなのかというと、御門を見ている限りそうでもなさそうだという自覚が最近芽生えてきていた。  やいのやいのと飲んで席替え席替えを繰り返すうち、偶然隣り合うことになった御門に、徹の心臓はばくばくと忙しい。とにかくそばにいるだけで息苦しくなり、まともに顔もあげられない徹は、ふと御門の脚が目の端に映った。 「ん?」     
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