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…あれは…
私と束砂が高校を卒業して大学生となり、二年の月日が流れた、去年の秋の事…。
私と束砂は、ひょんな事からあの懐かしき田園の田舎町を訪れ、久しぶりに墨田のお婆ちゃんと再会したのだが…
ちょうど、その時…
お婆ちゃんが可愛がっていた二匹の白猫と黒猫…シロとクロが老衰で亡くなっていたのだ。
あまりの悲しみに…
お婆ちゃんは、何と！自殺を考え！
私と束砂、それに町のお巡りさんと三人で必死にお婆ちゃんを励まして、何とか事なきを得たのだった。
そして、
時は、流れ…
お婆ちゃんは、
少しずつ元気と明るさを取り戻して来たみたいだ。
札幌に住む私達に、一ヶ月にイッペンくらいのペースで明るい文面の手紙を送ってくれるようになった。
で…
つい先週の事。
私は、束砂と相談してお婆ちゃんに電話した。
「どう？お婆ちゃん！ゴールデンウィーク中は高校が休みになるから、店も暇になるんじゃない？私と束砂で遊びに行っても良いかい？」
お婆ちゃんは、最初
「わざわざ来てもらうのは悪いよ」
と、言っていたが最後にはＯＫしてくれた！
早速！
私は、ここ数日間の天気予報を全てチェックした。
しばらくの間、北海道全域、風一つ吹かない快晴続きだ！
かくして明後日、私と束砂は再び、あの墨田商店が有る田園の田舎町を訪れる運びとなったのだった。
「いやぁ、本当に楽しみだなぁ」
明後日、会う事になるお婆ちゃんの笑顔を想像した私は、ワクワクと胸を高鳴らせた。
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