142人が本棚に入れています
本棚に追加
「凌也!?」
翔吾が何か言う前に、凌也はもう一度唇でその口を塞いだ。
今度は、深いキス。
充分に唇を潤わせ、ゆっくりと舌を差し入れた。
咥内でとまどうようにひくひくと動く兄の舌を舐め、擦り、喉奥の上顎までじっくりと愛撫した。
濃厚なキスを終え、ぼうっと自分を見ている翔吾に、凌也は囁いた。
「手取り足取り教えてくれるんでしょう?」
翔吾の唇は、凌也、と形づくったが、声にはならなかった。
まさか弟が、こんな真似を。
最初のコメントを投稿しよう!