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『思い込みは良くないぞ。弟というものは、兄の知らない一面を持ってるもんだ』
宮崎の言葉が思い出された。
まだまだ、幼い弟だと思い込んでいた凌也。
こんな大人のキスをするまでに、成長していたのだ。
それに、もうひとつ。
(なぜ、私?)
そんな翔吾の疑問に答えるように、弟の甘い声が暗闇に響いた。
「好きです、兄さん」
ずっと前から、ずっと好きだったんです。
だから、と凌也の若い肉体が、翔吾の上に被さって来た。
抵抗しようとしたが、なにせ酔っているので動きが思うに任せない。
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