告白

6/29
前へ
/29ページ
次へ
 河瀬が差し出す新しいグラスを受け取り、凌也の隣に座りながら、翔吾は苦笑いした。 「いやぁ、こいつは真面目で一途なタイプだから。心まで交わした相手でないと」 「だから! その大切な相手を前にドジ踏んじまったら、元も子もないってこと!」  まいったな、と翔吾は凌也を見た。  こちらは兄よりもっと参った顔つきで、ちびちび飲んでいる。 「陣内(じんない)から何か言ってやってよ」  翔吾の振りに、笑顔で陣内がぶち上げた。
/29ページ

最初のコメントを投稿しよう!

142人が本棚に入れています
本棚に追加