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初めて出逢った彼女は、19歳だった。
瞳が大きく、お人形さんの様だった。
恋は募る。
告白をして、デートの約束が出来た。
2人で、映画に行こうと言った。
その日彼女は、約束の場所に来なかった。
別の少年と、自転車の2人乗りで、
僕の横を素通りした。
彼女は、僕に気付かなかった。
僕の前では、決して見せない、笑い顔をしていた。
記憶なんて消えれば良いのに。
記憶があるから辛いんだ。
好きになんて、なるんじゃなかった。
生まれて初めて、苦しいと思った。
記憶があるから、辛いんだ。
僕の記憶を、僕の彼女との記憶を
消してください。
神さま。
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