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「夢ではないにゃん。あと、時間がないから話を始めるにゃん」
「ああ、わかったよ。でもとりあえずその最後ににゃんてつけるやつをやめてくれ」
その語尾はうっとおしい。
「しょうがないのにゃ」
あまり変わっていない気がするのにゃん。
「僕はチャトラの魂の一部なのにゃ」
まあここまでオカルティックな出来事に遭遇すれば、今目の前にいるチャトラの精霊も彼の魂の一部だということにうなずけてしまう。
「僕はチャトラの魂の管制部からある任務を授かったのにゃん」
ここでチャトラが後ろ足二本で立ち上がる。もはや驚く気にもなれない。
「ご主人様にはこの世界に隠された嘘を見つけてほしいのにゃん」
「どういう意味だ?」
素直に引っかかる。受け入れる受け入れないという問題でなく理解ができないのだ。
「僕はチャトラの魂の中でも中心から遠いところにいたから詳しくはよくわからないにゃん。あっこれは僕が宿っていた場所がチャトラの体の中心から遠く離れてたということだにゃ。そしてその嘘を見つけさえすれば、チャトラは再びご主人様の膝の上ですやすやと寝息を立てながらお昼寝することができるらしいにゃん」
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