バッカなYOUに恋したバッカなミー

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とりあえず、多分一生実らない“俺”の“恋”の“つぶやき”でも聞いてくれ… その夜、俺は今年に入って、何十回目の積極的アプローチの甲斐あり、ようやく酒の 飲めない彼女を誘い、馴染みのレストランに入った。 (考えてみれば未成年、普段の大人顔負けの行動と意思の強さで、すっかり忘れていた。) 彼女と言っても、付き合ってない。正直こっちは希望だが、向こうには全くない。 いや、あると思っていてほしい。ちょっとだけでも! 日付的には、明日から新しい年の始まる日程、世間も浮かれたり、浮かれなかったりで、夜でも賑やか、加えて、同世代の子達の姿もチラホラ、そんな様子に安心したのか、 表情綻ぶ彼女に俺の心も一安心。ビールとジュースを注文し、後はゆっくり食事メニューを決めてもらうとしよう。 「チョ、チョコパフェとか頼んでもいい?」 「全然オーケーっす!今日は自分のおごりっすから!気にせずに!! そして、ここのチョコはどれも上手い!」 「うん!楽しみ!!」 笑顔で頷く彼女に、俺の心も気分が上々!年下だけど、未だにタメ語が出来ない自分だ。 とは言っても、こっちの見た目も彼女と大差ないし、パッと見、そんなに問題ないだろう。 運ばれてきた飲み物で乾杯し、楽しい夜の幕開けって所で、机の上に置いた彼女の端末が 振動した。お互いの動きが止まる。 (嘘だろ?新年度の前日に何も起こらんでも…) それを見越してのお誘いだったのに…全てが台無しだ。 目の前の彼女を見れば、表情に少しづつの変化が出始めている。 笑顔で前菜に箸を伸ばしているが、端末の方をチラッ、チラッ、心なしか、動きも、料理に集中出来てないっ!?ああー、畜生! あの端末の花柄リボンみてぇな装丁を叩き壊してぇっ!
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