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 先生の手はいつの間にかヌルヌルのローションまみれになっていて、尻にも股間にも塗りたくられる。  そんなのどっから……なんて聞いたりしない。先生と居ると何が起きても不思議じゃなくなる。  指が抵抗もなく入ってきて浅い所をグチュグチュとかき回す。 「あっ、あっ……っは、うぅ──」 「うん。気持ちいいね。ここグリグリされて気持ちいいよね──かわいいよ。かわいい、眞尋」 「うぅん──っ、っは、あっ」 「もっと、やらしくなって。いっぱい……欲しがって。──眞尋は、僕の。自分で脚を開いて──僕におねだりして見せて」  次々と吹き込まれる言葉がバカになった頭に暗示のように染みていく。意味は卑猥でもその声は切実で、先生は深く──オレを求めている。恥ずかしいことなのかなんなのか、もう判断できない。こんなに強く、求められたことなんて無い。  脚を抱えて股を広げる。先生がくれるものなら何だって欲しい──そう思って滲む視界で顔を見つめた。 「──眞尋……。眞尋、好き。好きだよ──」  身体を倒した先生が、愛おしそうにオレの胸に頬を擦り付ける。温かいのは体温のせいだけじゃない。切ない呼び声がオレを煽る。
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