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それはただのワガママになってしまう。それに、そこまで拒絶することに、ショックを受けた。
「……分かった。帰る」
そう言うしかない。
荷物を持って出口に向かう。チラリと振り返ると──背を向けた先生が机に肘をついて手のひらを額に当てている。
(なんで?これ……放っといていいやつ?)
自分でつれなくしといて、後悔してるようにも見える。だけどまた拒絶されたらHPが0になる。
「じゃあ……バイバイ……」
迷ったけど、結局できたのは小さく挨拶するくらいだった。……反応はない。しょんぼりしてドアに向き直る。
把手に手を掛け出ようとすると、背後からドアを押さえられた。言葉を発するより早く手が伸びてきて、顔を上げられキスされる。
「っあ」
熱い舌が入ってきて、もどかしそうに口腔内を探る。絡め取った瞬間、吸い上げられた。
「ふ、っあ、んぅ……」
「は………あ……っ」
オレは当然だが──先生の息まで上がっている。抑え切れない衝動を見せられて、身体が火のように熱くなる。呼吸をするのも痛いくらいに鼓動が早くなっていく。
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