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「君は、普通に戻れる筈だ!普通の女の子にきっと戻れる!」
『普通』?
「『普通』って、何?」
「え?」
「その『普通』はあなたにとっての『普通』でしかない。『普通』なんてそれぞれ違う。『普通』の『普通』なんて、有り得ない。
――――だって、これが私の『普通』だよ」
その人は、何も言わなかった。
「……どうして、一人で来たの?」
私は問い掛けた。
刀を血振りしながら。
「……はは。意地悪だな。解ってるんだろ」
その人は笑った。
銃口を下ろしながら。
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