狂喜

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私は、血まみれだった。 他の人の血で。 その人は、血まみれだった。 他の人の血で。 二人とも、真っ赤だった。 遠くからサイレンと、赤い光がやってくる。 「あなたも、殺したの?」 「ああ……。同僚を四人、撃った」 その人は、恍惚とした表情で笑った。 「なんて素晴らしいんだろうな……。殺す事は……」 その人は、楽しそうに笑った。 「君を自首させに来た訳じゃない。ただ……この感覚をくれた君に、御礼が言いたかった」 もう一度、笑う。
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