第三章 中学生時代

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(そんなの……見せられたら……) 私の中のよく分からない奥底がキュゥともどかしい疼きを発した。 「紅実……」 「……ぃ」 「え」 「……いい……よ」 「!」 そう応えるだけで精一杯だった。 「紅実」 「っ」 朔の求めに承諾した瞬間、朔の唇が私の首筋に当てられた。そして其処を食むように何度も強く吸ったり甘噛みしたりした。 「あ……んっ」 ビリビリと痺れるような甘い感覚に自然と声が出てしまう。 (なんか……甘ったるい声が) 抑えようとしても抑えきれずに感じたまま出てしまう声を受けて朔は少しだけ首筋を攻めるのを止めた。 (…?) どうしたのだろう思った瞬間、私の体は浮遊した。 「えっ」 「床じゃ痛いからベッドに」 「~~~」 軽々とお姫様抱っこする朔にクラクラしてしまう。 (な……何なの、このカッコよさはっ) 既に頭も体も沸騰寸前なくらい熱くなってしまっていた──。
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