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「本日は貴重なお話をありがとうございました。私はこれで」
失礼します、と言おうとした。
しかし、私の口から飛び出したのは言葉ではなく、おびただしい量の鮮血だった。
「あ。もう効いてしまいましたか」
柔和な笑顔のまま、藤野博士が言う。
「実はあなたの飲み物に、現在研究中の毒薬を入れたんですよ。無味無臭、無色透明の、ね。服用して8時間後に効力が現れるようにしたかったんですけど……どうやら、まだまだ研究の余地がありそうだな」
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