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(あ、、、皇帝の、この声音は、、、また、例の悪い癖が、、、)ナタロン博士は少々頭痛がしてきた。
「いや、お美しい姫君だ。どうです?、これから両帝国の平和条約について、昼食を取りながら語り合いませんか?」サリタル皇帝は、やや腰をかがめつつ、ナーダの手を取るような仕草で、彼女に近づいていった。
「...昼食のメニューはなんじゃ?」驚いたことにナーダはサリタルの言葉にすぐに食いついてきた。
「前菜はミエレ・ソーレ・インサラータ、スープはビアンコ・ルーナ・ズッパ、メインディッシュは79面鳥太もものサルターテ、デザートはロッソ・アルビコッカ・ジェラート...でいかがかな?」
メニューにやけに詳しいサリタル皇帝は、立て板に水で、そう答えた。
「...ふむ、どれも食したことは無いが、呼び名が全て美味そうじゃ!」ナーダは口の端からわずかに舌を出しつつ応じると、「昼食を共にする交換条件として、我が宇宙空母ペスカ・リーソ号の解放を要求する!」と結んだ。
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