第1章 バスルーム星の攻防

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「もちろんです。ナーダ姫! 喜んで、そういたしましょう!...ナタロン博士!ペスカ・リーソ号を解放してくれ!」サリタル皇帝はそう言いながら、ナタロン博士に左手で解放の合図を送った。  そして、「それでは、どうぞ、こちらへ」と言いつつ、右手でナーダの手をうやうやしく取った。 「うむ、苦しゅうない、早う案内(あない)せい」ナーダも昼食にノリノリの乗気となっていた。  サリタルとナーダは二人連れ添い、第八宮殿へ向かうべく、近衛兵二人を従えて、空飛ぶオプティカル・ジュータンに乗り静かに移動を開始した。 「やれやれ...これで、後は、うまくいくかどうかは、皇帝の腕次第...ね?」とナタロン博士。 「...そうですね。大丈夫でしょう!」と、オレンジの香りをほのかに放つオレンジ色の髪のサブリナは答えた。( 室内なので風は吹いていなかったが )  そして、ナタロン博士は、ペスカ・リーソ号を超磁場拘束炉から解き放ち、メタ・ハイパー・エグジッターから科学省の研究センターの上空へと排出した。  自由の身となった八角形で巨大な薄ピンク色のペスカ・リーソ号は、第八宮殿を見守るべく、その斜め上空2kmで静かに停泊した。 ......  この後、どうなったかって?  ちょっと未来の話をすると、、、 ......     
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