龐徳布陣

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この兵力差に西涼軍の智嚢、韓遂は張飛を撤退まで追い込んで、その勢いで劉備本隊まで攻め込む策を企図した。 兵士の補給がされるぎりぎりのところまで張飛を追い込み、機を得ればそこを突破口に攻める。 しかし、後陣に高覧の一軍が控えており、危機に陥いる前に必ず援護してくるだろう。 それに劉備本陣には徐庶、荀攸といった智嚢が控えている為、下手に動けばこの策を看破されてしまう。 そのため、韓遂も最後は馬超の武勇を頼みにした。 「では、今日はあえて張飛を避けて、後方の高覧から叩けと?」 話を聞いたとき、馬超は顔をしかめたが、 「劉備は今までの敵とは違う。このような奇策を講じない限りは絶対に崩せないだろう」 あくまで攻撃においても慎重な姿勢をするよう韓遂は進言したので、馬超も、 「まあいいだろう」 と、渋々頷くのであった。 さて、馬超隊は先行して変わりのないように張飛の部隊へ迫った。 高覧隊は張飛の後方に詰めた。 「ふっ、最早向こうも手慣れたものだな。しかし、今日はそれとは違う!」 馬超隊は騎馬隊の俊足を活かして張飛隊の後方へ回った。
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