玉座と老翁

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「しかし、私はあなたを長安まで逃がそうと考えている」 その言葉に劉備は目を細めた。 「何故?」 「それは、あなたのこれからする対応次第だ」 劉備はなるほどと、苦笑した。 「では今、そなたはこの玄徳の命と馬超からの懸賞金を量りにかけているのか。この玄徳の対応次第で――」 「違う違う」 皆までいう前に、呼廚泉は笑って手を横に振った。 「あなたの命は懸賞金如きとは比べ物にならん」 「……」 「例え金に困っていようとも、中山靖王劉勝が末裔のあなたを懸賞金のために譲るような、そんな愚かなことはしないよ」 「……」 依然として怪訝な顔を向ける劉備。 何か意図しているところがいまだ読めない。 「ただ少し訊きたいことがあったのだ」 「なんだ?」
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