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「兄上の事だ」
「兄上の事?」
「そうだ。ちょっと長くなるからまあ、座ってくれ。おい、誰か!」
呼廚泉の呼びに応じて、すぐに椅子が運ばれてきた。
椅子の高さは大体呼廚泉の椅子と同じくらいだろうか。
これだけでも、劉備に対して敵意がないと窺い知れる。
劉備がその椅子に座ると、呼廚泉と劉備に紅の色をした茶が出された。
呼廚泉はそれを軽く口に含むとそのままぐっと飲み、やがて劉備にすすめた。
「ではいただこう」
「熱いから気を付けろよ」
呼廚泉は劉備が飲むのを見ると一息置き、やがて口を開いた。
「――兄の於夫羅はあなたに挑み、そして敗れた。そなたの連れる猛将張飛。その武勇と天下の智謀、徐庶の知略によるものと聞いている」
「ああ。間違いない」
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