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「於夫羅単于は匈奴としての誇りを大切にされている。この玄徳の義弟張飛の武と徐庶の知略をもってしてもその心だけはおることができなかった」
頷く諸侯達。
もとよりこの者たちはただ聞きたいだけなのだろう。
劉備はつづけた。
「その気概はまさに王たる大器。かのような者が国に居れば必ず大業をなすだろう」
その言葉に呼廚泉以下匈奴の連中は嬉々として、
「おおー!」
一同で喜声を発した。
興奮した呼廚泉は諸将らに、
「聞いたか! 嘘でもこのように人を評することができるか? 違うだろう! 劉皇叔は心より兄上を認めているのだ!」
そう言って反対派の渋る老人たちを勢いで黙らせた。
黙る老人達もやがて認めた様子で頷いた。
その後、そのままそこで宴があった。
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