紅華学園

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「っ、くぅ……」  見えた、見切った。受け止めたわ。でも力が強くて留めていられず、あたしは重さを流すように跳び下がって逃げた。  そこへすかさず彼は再び距離を詰めると、日本刀を横に振ってあたしの手から長剣を叩き落とそうとする。  それをあたしは、飛び越えた。まるで軽業師のように、長身の彼の真上を大ジャンプ。勝負。  彼の背後に音もなく降り立つと同時に長剣を一気に振り上げ、次の瞬間には振り返る間もなく彼の手から日本刀を弾き飛ばした。 「はぁ、はぁっ……」 「っ………………参った」  弾き飛ばされ両手が上がっている状態で固まって驚いている彼の隣で、あたしは力が抜けてペタンと座り込んでしまった。  居合いを見切るために両目に力を集中させたように、さっきは跳ぶ時に足、長剣を振る時に腕に力を集中させたの。  短時間で力の激流を何度も変えたから、もうヘトヘトよ。正直、できるとは思ってなかった。なんて、絶対に言わないけど。 「アリスーッ!すっげぇわーーっ!!」 「ぐはっ」 「アリスならケイさんの居合いを見切れるって信じとったでぇっ!」
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