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「っ、だぁぁあぁっ!」
「ありがとう、ケイ」
ガラナのやかましい絶叫と共に、ツカサさんはケイさんの手によって引っこ抜かれた。
おかげでガラナもツカサさんも、無事に武器形態を解除して人間の姿に戻ることができた。
貫通するほど深くは刺さっていなかったんだけど、怪力自慢のキュリアが自分で抜くことはできなかったの。
ウェポンクラスの生徒は、契約を結んだその瞬間からパートナーの所有物になる。
人間の姿の時は特に変わりはないんだけど、武器形態の時はパートナー以外触れることができない。触れようとしても、実体がないみたいにすり抜けてしまうの。
まぁ、武器形態の時にパートナー以外が触れようとすることなんて滅多にないんだけどね。今回は特別。
「ありがとうございます、ケイさ――」
「いってぇんだよ!何をどうすりゃぁ俺様んとこまで飛んできて刺さるんだよ!?見ろよ、俺様の腕が切れちまったじゃねぇかっ!!」
ケイさんに深々とお辞儀をするキュリアを押しのけ、ガラナがやたら大声で叫びながらケイさんの胸ぐらを掴んだ。
眼前に腕を見せつけているけど、たかだか10センチくらいしか切れていないじゃない。こんなの、大怪我にも入らないわ。
それより、キュリアからもの凄い怒りのオーラが滲み出てるんだけど……
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