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「ディオがすぐに起き上っていたらよかったんじゃない。ケイさんのせいじゃないわ」
「なぁアリス、わいは一体誰のせいで倒れとったんやっけなぁ!?」
「あ、チャイムが鳴ったね。皆、お疲れ様」
「お疲れ様ぁー」
「アリス、聞いとんのか!?」
「あーもう、うるさいわね。あたしが悪うございましたっ。謝ったから、もういいでしょ?終わりよ、終わり」
「そんなんが謝った内に入るわけないやろう!」
終わりのチャイムが鳴ったけど、カル先生は誰かと電話していて「帰れ」と手を振る。遠くて話し声までは聞こえないけど、あの顔は新しい彼女かしら?
あたしは他の隊員達を解散させ、ギャンギャン喚くディオの相手を適当にしながら歩き出す。
「あっはは、アリスとディオは仲がいいんだなぁ」
「「どこがっ!?」」
「ほらほら、息ピッタリ。喧嘩するほど仲がいいって言うしね。君達の絆が強い理由がわかった気がするよ」
ケイさんはあたしとディオの間に顔を出すと、笑いながら両腕で肩を抱き寄せた。
空気が読めるのか読めないんだか。でも、温かい。ケイさん越しに見るディオは最初はむくれていたものの、すぐに「ぷっ、く、あははははっ!」って笑って。
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