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基地のようなところを開け、そのまま入って行った。タコたちには悪いが、少しだけ地球人の話を聞こうと思う。
基地の中に入ると、頭につけていたものを取った。着ていた服も脱ぎ、本来の姿なのだろうラフな姿になった。
「いやぁ、さっきは騒いですまなかったね。怖かったかい?」
「はい、少し」
「はは、悪いね。生きている宇宙人は、……初めてなんだ」
本当だろうか。
「まあ、座りたまえ。色々聞かせてもらおう」
地球人は椅子に腰かけた。すると、僕のポケットを見るなり驚いた表情をした。
「なんだ、その光」
ポケット越しから見える光は、銀河花のことだろう。僕はポケットから束ごと取り出した。
「銀河花という花です。宇宙空間に咲いていて、食べるとおいしいんですよ」
「銀河花?知らないものだ、写真撮っていいかい?」
「どうぞ」
僕は目の前にあったテーブルにそれを置いた。地球人は物珍しそうにカメラを構え、パシャリと撮った。
「ほう、きれいな花だなあ。自ら発光しているのか、これは」
「そうですよ」
「へぇ、すごい。美味しいと言っていたが、どういう?」
「食べてみますか?そのまま食べれますよ」
僕は一本そこから取り出し、地球人に手渡した。
地球人はすごく不思議そうに見ている。
躊躇いつつも、花を食べた。
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