第2話  境界線の魔法壁

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数年前 「今日は視察へ行くとしよう」 まだあの頃、私は未熟だった 視察と言っても暇つぶし程度に見て回っていた 町も暗く、辛気臭かった 「ねぇ、さっき変な子ども2人を見たんだ。まさかの段ボールに入ってたの」 「やだ~、犬みたいじゃんそれ」 子どもが2人、段ボール? この国もそこまでひどかったとは、金は与えているつもりだったのだがな 私は探した、その子ども2人を そして1時間後 「キミ達」 「・・・?」 「家に帰りたまえ、雨がもうじき降るぞ」 「家?」 そうだ、家だ 「家とは、なんでしょう。」 「気づけばここにいて、ここはどこでしょう」 は?家がない子たちなのか この国はもうそんなところまでいっていたとは 「兵、この2人を城へ」 「ですが」 「ですが、なんだ?」 「いえ・・・・・」
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