第1話 平和なベロボーグ

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「美味い!」 「ムガルが作ったんだよね~」 「まだライカに見習いの身ですが(笑)」 ムガルは手先も器用で、もうなんでもできる イケメンだし、町に行けば若い女の子たちがゾロゾロと寄ってくる 本当はドラゴンですよーって言っても、嘘だ~って信じてくれないんだよね 「この木、この国のじゃあないよな?」 「ジーク、知ってるの?」 「ああ、これは和国の国の木で、桜っつう、花らしいんだよな」 桜かぁ、ピンクと白色があるんだね お薬にもできるのかな? 「和国では、桜餅とか、桜味の菓子が作られてるらしいぜ、あと酒!」 「え、食べ物なの!?」 「ちゃんと加工して、塩漬けにしたりして食べるんだってよ」 「和国は抹茶が美味しいよ、1度行ってみてもいいかもね」 「セーワの故郷は和国だったっけな?」 「えええ!!」 ビックリ、今年1番ビックリ 「父親が和国で、母親がベロボーグなのよ。生まれてすぐこっちに越したわ」 「なるほど」 和国の人って名前とか、すごくかっこいいよね 私の通ってた学校にも和国の子いたけど、初めて会ったとき、読めなかったもん 「また行ける機会があるといいな」 「行けるよ、いつか」 「いつか?」 「うん、知らない?」 知らないって何が? 「ロアナプラに入国するのは難しいんだ」 「そうなの?」 「だからライカがロアナプラにいるって聞いたとき、ホントビックリしたのよ」 「どうやって入ったのか、教えてほしいよね」 へぇ、そうだったの
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