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歓談
獅子堂が言った。
「アニメオタクなの?」
鶴川月子が言った。
「らき☆すたってのはよく知らないです。友人があの辺に住んでるんです」
「ふーん?」
「あの、月子さん?百地三太夫って誰です?」
獅子堂の脳裏にうっすらとウルトラマンに出てた、何だっけ?あの人が思い浮かんだ。
「忍者だよ」
名張中村の出身で、表面上は伊賀一帯を仕切る土豪だったが、裏では伊賀流の忍者の上忍で、伊賀忍者を統括する3人組の一人であり、伊賀惣国一揆の指導者。天正年間には、伊賀南部にその勢力を広げて、最盛期を築き上げた。
織田信長の次男織田信雄が天正7年(1579年)に伊賀攻めを始めた。信雄の拙い指揮もあって織田軍を撃退したが、この忍者の実力に脅威を覚えた信長は、天正9年(1581年)に信長自ら5万の大軍を率い侵攻を開始する。これに対して丹波は、柏原の砦に籠もって抵抗したが、衆寡敵せずに多くの一族と共に戦死した。ただし、文禄4年(1595年)くらいまで存命していたという異説もある。なお、この乱の後、「ち」が血に通じることを嫌って、一族は「ももち」の読みを「ももじ」に改めたとされ、現在でも百地氏は「ももじ」と名乗っている。
物語などでは石川五右衛門は百地三太夫の弟子とされ、三太夫は今日は丹波と同一視されることが多いが、根拠は特に存在しない。
「あぁ、思い出した!毒蝮三太夫だ。名前がどことなく似てるんだもん」
「いきなり大声あげないでよ」
月子に睨まれた。
「アラシ隊員だろ?『ババァ死ねよ』あの人面白いよなぁ?」
田宮がバタピーをポリポリ頬張る。
「そうそう、その人」
獅子堂は酔いが回るのを感じた。
久々に飲んだな?殺人事件があったばかりとは思えない妙な感覚。
この中に真犯人がいることは間違いない。ナイフやロープではなく、凶器は銃だ。海外ならイザ知らず、ここは日本だ。風邪薬とアルコールの相性はメチャクチャ悪い、100歳まで生きることが確実になったのか?インフルエンザなんてなんのその。
「ところで香美さん、ドウメキって何です?死神もよくオッケーだしましたね?」
「何よ?翔馬クン、文句あんの?」
香美はまだ30代だ。光子が母親とは思えない。かなりの高齢出産だな?
「いえ?そーゆーわけでは」
「百目鬼ってのは宇都宮にある地名よ、ワタシ栃木にダンナがいるの」
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