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その瞬間、自分でも驚いたけど吉沢さんを抱き締めていた。
「颯人……くん」
「ありがとう……美紅」
吉沢さんの耳元で小さな声で囁いた。
「今日くらいは抱き締めてもいいよね。洸夜やくかもよ」
「そんなこと……」
俺に抱き締められながら耳まで赤くする吉沢さんに余計に愛しさが増した。
「なっ何やってんだよ!あおはや」
洸夜が俺の行動を見て慌てていた。
「これはありがとうのハグだよ」
「ならいいかってよくない!美紅に触れていいのは俺だけだ」
俺と吉沢さんを引き離しながら洸夜が大胆な発言をした。
「知ってるよ」
君はいつでも真っ直ぐで一生懸命で他人を想うことができる俺の好きな人。
自分でも驚くほどどんどん君に惹かれていくのにあいつしか見ていない君。
俺がどんな気持ちで君を見守っているか気づいてはくれない。
たまには俺も君のとなりにいること……思い出して……
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