第2章 これが最後

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そう言って琉斗は、私から離れて行った。 嫌だ、琉斗。 離れて行かないで。 そう叫ぼうと思っても、言葉が出てこない。 代わりに側に寄ってきたのは、太田君だった。 「西村さん。保健室に行こう。」 そう言って私を、抱き起してくれた。 「太田君。」 「何?」 「一人で行けるから、私の事はいいよ。」 そう言って私は、ふらふらになりながら、立ち上がった。 「まだ、無理はしない方がいいよ。」 そんな私を太田君が、支えてくれた。 「僕が支えて行くから。」 そう言って、太田君は私の肩を、抱えてくれた。 「ありがとう。」 なんでこの腕が、琉斗じゃないのか。 それだけを考えて、私はフッと気を失った。
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