第4章 琉斗じゃなきゃ

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その後の授業は、全く身に入らなかった。 いつもとなりにいる琉斗が、もうとなりにいない。 私は茫然として、窓の空を見上げるしかなかった。 そして休み時間。 私は何気に、琉斗と和音が話しているのを見た。 ドキッとした。 今までそんな事なかったのに。 楽しそうに、二人は笑っている。 嫌だ。 琉斗が、私以外の女の子と、楽しそうに笑っているなんて、そんなの嫌だ。 「あっ、ひなり。」 なのに和音は、あっさりと私に声を掛けてきた。 「ねえ、ひなり。琉斗君がさぁ。」 「知ってるよ。」 冷たく言い放った。 「琉斗とは、幼い時から一緒にいたんだから、和音よりも琉斗の事、知ってる。」 言い過ぎたと思ったけれど、後の祭りだった。 「そう……そうだよね。」
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