第4章 琉斗じゃなきゃ

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すると、教室のドアが開いて、弓弦君が私と琉斗の間に、割って入った。 「ひなりさんを泣かせるのは、止めろよ。」 「知らねえ。勝手に泣いてるだけだろ。」 「藤井!」 二人が喧嘩になりそうだから、私は弓弦君の腕を掴んだ。 「お願い、喧嘩は止めて。」 弓弦君は、はぁーっとため息をついた。 「とにかく、ひなりさんに近づかないでくれ。藤井。」 「ああ、分かってるよ。」 教室の中に、琉斗が入ろうとする。 「琉斗!」 叫んでも、琉斗は振り向いてくれない。 もう、ダメなの?琉斗! その時だった。 弓弦君の顔が、私の顔に近づいて来た。 「いやっ!」 咄嗟に弓弦君を、押しのけていた。 「どうした?ひなり!」 そしてそれを見た琉斗が、また教室から出てきてくれた。
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