51人が本棚に入れています
本棚に追加
すると、教室のドアが開いて、弓弦君が私と琉斗の間に、割って入った。
「ひなりさんを泣かせるのは、止めろよ。」
「知らねえ。勝手に泣いてるだけだろ。」
「藤井!」
二人が喧嘩になりそうだから、私は弓弦君の腕を掴んだ。
「お願い、喧嘩は止めて。」
弓弦君は、はぁーっとため息をついた。
「とにかく、ひなりさんに近づかないでくれ。藤井。」
「ああ、分かってるよ。」
教室の中に、琉斗が入ろうとする。
「琉斗!」
叫んでも、琉斗は振り向いてくれない。
もう、ダメなの?琉斗!
その時だった。
弓弦君の顔が、私の顔に近づいて来た。
「いやっ!」
咄嗟に弓弦君を、押しのけていた。
「どうした?ひなり!」
そしてそれを見た琉斗が、また教室から出てきてくれた。
最初のコメントを投稿しよう!