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「何しようとした?」
琉斗が、興奮して話す。
「何をって、キスしようとしただけだよ。」
その瞬間、琉斗は弓弦君を殴っていた。
「おい、待てよ!」
教室から男子生徒が出てきて、琉斗を止める。
「太田!おまえは、ひなりが嫌がる事をしない奴だと思ってたよ!」
琉斗が叫ぶ。
「ひなりさんを好きなんだ!キスしたいと思うのは、当然だろ!」
「おまえな!」
止めるのを聞かず、弓弦君に飛び掛かろうとする琉斗を、私は抱きかかえた。
「止めて。私が悪いの。」
「ひなり……」
「私がはっきりしないから。となりにいるのも、キスするのも、琉斗じゃなきゃダメなの!」
琉斗はみんなの前で、私の事を抱きしめてくれた。
「太田。もう一度、俺と勝負してくれ。」
琉斗は、低い声で言った。
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