第1章 対決

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ある日の水泳の時間だった。 授業の最中、先生に用事ができて、途中から自習になった。 「いいか、事故だけは起こすなよ。」 先生がそんな事言うから、誰も泳ぐ人はいなく。 みんな、水浴び程度に遊ぶ人が多かった。 そんな中だった。 ある男子が、私に近づいて来た。 「俺、太田弓弦。」 何を思ったのか、同じクラスだと言うのに、自己紹介してきた。 「知ってるよ。斜め後ろの席だよね。」 そう言ったら、嬉しそうに笑った。 「急だけど、同じクラスの藤井とは、どんな関係なの?」 琉斗との関係を聞いてきた。 「幼馴染みだけど。」 「じゃあ、付き合ってる訳じゃないんだ。」 私は、返答に困った。 私も琉斗を好き。 和音の見るところ、琉斗も私を好きらしい。 両想いなのに、付き合っていない。
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