第1章 対決

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どうやら、水泳で競うらしい。 和音が、私の側に寄って来た。 「ひなりは、知っているの?」 「何を?」 「弓弦君と琉斗君、勝った方がひなりと付き合うみたいよ。」 「えっ!!」 私はプールを出ると、二人の元へ行った。 「何、二人で勝手に決めてるの?」 怒った私に、二人は動じない。 「黙ってろ。」 「ああ、これは男の勝負だ。」 琉斗も太田君も、やる気満々だった。 「私の気持ちは、どうなるの?」 二人は、私の方を向いた。 「もちろん、絶対付き合うって事じゃない。」 「いわゆる、どっちが西村さんの隣にいられるかだ。」 その時、調子に乗ったクラスメイトが、口笛でホイッスルを鳴らした。 こうして私の運命は、勝手に二人の勝負の行方に、委ねられたのだった。
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