プロローグ

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  『(れん)へ。 おはよう。 今日はなんと、蓮の大好きなグラタンとポテトサラダを作って冷蔵庫に入れてます。夜、食べてね。 それから、昨日お留守で渡せなかったお隣さんへのご挨拶の手土産、持って行って下さい。』 朝、コップ一杯の水を飲みながらダイニングテーブルの上にあったメモを見た。 そのメモの横には、包装と熨斗がされた長方形の小包。 熨斗の表書きには"御挨拶"という文字と、それから"早見(はやみ)"という名字が印刷されてある。 空になったコップを置き、今度はその小包を手に取って、今は1人しか居ない静かなリビングで溜め息を吐いた。 「何で俺が……」
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