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「なんでいきなり、うち?」
「だってこの前、悠馬いたじゃん」
ちょっと唇が尖ってる、気がする。
ヤキモチ―― 妬いてる?
「なに笑ってんだよ」
だって。いつも強引で大人振ってるのに。初めて見た、そんな表情。
ちゃんと話そう。逃げていたら、だめなんだ。
悠とのことも、悠馬さんから聞いた想いにも。
まばらに煌めいていた星空の下を、悠と並んで歩いた。逢いたくて駆け出したくなった人が隣にいる。
悠の車で、わたしの家まで辿り着くまで、それ以上は話さずに静かに時間だけが過ぎた。
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