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公園の高台。音の無い静けさが二人を包み込む。
「悠が、此処に連れて来てくれたの」
戸惑った表情が、薄明かりの下でも見える。
吹く風が肌にふれて、少し寒い。
「悠斗が?」
もう何も、説明する必要は無かった。
莉緒―― 煌めく星空が見える。抱き締められて、見上げたその先に。
「キツイな……」
「ん…… 苦しい」
悠馬さんに逢わせてくれた、悠の深い想い。それより他に言い表せる言葉は見つからない。
ガバッと。
不意に悠馬さんが顔を上げた。な、なに?
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