1631人が本棚に入れています
本棚に追加
/123ページ
唇をなぞっていた指が止まる。その指が顎を持ち上げる。軽くふれた唇が重なり合う。
「好きだよ、莉緒」
ん、知ってる――
貴方に許されたのだと思ったら、嬉しくて泣きそうだった。
顎を上げて、もう一度貴方にキスをする。一瞬驚いた瞳が優しく笑いかけてくる。
莉緒――
耳を噛むから息が上がる
好きだよ――
うなじにかかる吐息から貴方の匂いがする
胸の中に隠されてなお、貴方の手が素肌に触れ続ける。吹く風だけが冷たくて、身体は熱くなる。
たくさん待たせて、ごめんね。
最初のコメントを投稿しよう!