with you

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 唇をなぞっていた指が止まる。その指が顎を持ち上げる。軽くふれた唇が重なり合う。 「好きだよ、莉緒」 ん、知ってる――  貴方に許されたのだと思ったら、嬉しくて泣きそうだった。    顎を上げて、もう一度貴方にキスをする。一瞬驚いた瞳が優しく笑いかけてくる。    莉緒―― 耳を噛むから息が上がる  好きだよ―― うなじにかかる吐息から貴方の匂いがする  胸の中に隠されてなお、貴方の手が素肌に触れ続ける。吹く風だけが冷たくて、身体は熱くなる。  たくさん待たせて、ごめんね。
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